とどきますか。とどきません。

おそろしいほどDDです

いちばんすきな舞台 ≠ 推し出演の舞台

※唐突にはじまって唐突に終わります

 

 

 

いちばんすきな舞台作品は「ステーシーズ 少女再殺歌劇」です。

(推しも元推しもいないけど白又いるよ!)

 

ニアデスハピネス

ねえ聞いて あたしもうすぐ死ぬの

ニアデスハピネス

ねえ聞いて あたしとても幸せ

あたしをちゃんと殺してくれる

あなたにこうして出会えたから

ニアデスハピネス

ニアデスハピネス

「ニアデスハピネス」 歌詞 | 末満健一の「愚筆愚考」

 

あらすじより、M2のニアデスハピネスの歌詞のほうがストーリーと雰囲気が伝わると思ったので先にこれだけ貼っつけておきます。

 

 

 

 

モーニング娘。による「ステーシーズ」を原作とした末満健一さん演出脚本、和田俊輔さん音楽の歌劇で、河相我聞さんとか山本匠馬さんとかいます。TRUMPからLILIUMに、っていうエントリーはたまに拝見するんですが、ステーシーズのエントリー自体少ないなと思ったので書きます。

 

 

 

少女たちが突然、世界中で狂死を始めた。14~16歳までの少女がニアデスハピネス(死の前の幸福感にあふれる時期)を迎えたあと狂い死ぬ。少女の屍は立ち上がり、ステーシー化して人肉を求めてさ迷い歩く。彼女たち止めるのは165の以上肉片にする"再殺"をするしかない。そして、"ステーシー”殱滅のために完全武装の再殺部隊が組織されるがというあらすじ。ニアデスハピネスになった子がおかしな空想ばかり見るようになる、っていうのはちょっと繭期っぽい。

文字だけだと重苦しいのですが(スプラッタ苦手な私は原作読むのにひと苦労しました)、歌劇で、かわいいアイドルが歌ってくれるので大丈夫です。ライダーマンの右手っていうチェンソーや銃で少女を再殺する場面が何度もありますが、ダンスと照明で絵画みたいになるので大丈夫です。みてください!リンク張らないけどいろんなとこにいろいろあります!

 

舞台「ステーシーズ」 [DVD]

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詠子役の田中れいなちゃん以外のメンバー未成年(当時最年少のドリュー役工藤遥は13歳)で、お芝居経験も乏しくぐだぐだっとする部分も多々あるのは事実です。佐藤優樹ちゃんなんて、千秋楽のあとも「お芝居って何?わかんない!」みたいなこと言ってました。

それでも、14~16歳で狂い死んでステーシーになってしまう役を、13~23歳のアイドルが演じて

あたしたちは幸せよ

おばあちゃんになって死にゆくより

一番綺麗な姿のままで

死んでいくことができるのだから

「キマグレ絶望アリガトウ」 歌詞 | 末満健一の「愚筆愚考」

って歌ってくるリアルさと切実さと生々しさが、末満さん演出とあの照明(TRUMP, LILIUM見たことある人には伝わるはず)で表現されて、粗く粗くきらきらしてくれるのがわたしはすきです。わたしの解釈です。

アイドルという、"対ファンへの仕事"が多い職業を選択した少女たちに

あなたたちに殺されて死んでいくのも

神様のきまぐれ ただそれだけ

って歌わせる残酷さが、「神様のきまぐれだからしょうがない」と生を諦める少女たちの無垢さと純粋さに調和されて、モモ役の鞘師里保ちゃんの歌声によって浄化されていくのがすごくむごいです。きれいとかじゃないです、むごいです。

 

 

(女子)抵抗は無駄よ成す術はないわ

(男子)それはまるで大河のようなゾンビリバー

(女子)懺悔の暇もありゃしないわ

(男子)我々の罪に斯くて神の裁きが下されるのか?

(女子)気にしないで誰も悪くないわ

(中略)

(女子)ああ神様、聞こえますかこの断末魔が?

(女子)この声が終末のはじまりを告げる鐘

(女子)あなたがお望みになられたこと

(女子)だから目を背けるなんて許さないわ

(女子)ちゃんと最後まで見届けて

(女子)凄惨なる死の濁流を

「殺戮ゾンビリバー」 歌詞 | 末満健一の「愚筆愚考」

 

あのね、あたしたち好きな人の

肌に触れるため歩いただけよ

(中略)

あのね、あたしたち好きな人に

もう一度会うため歩いただけよ

でもね、許されないのならば

どうぞ、メチャクチャにしてほしいな

だってあたしの好きな人が

血まみれだって抱いてあげるワ

だってあたしの好きな人は

血まみれだって抱いてくれるワ

再殺部隊 - 筋肉少女帯 - 歌詞 : 歌ネット

 

狂い死んでステーシーになって「神様の気まぐれだからしょうがない」って受け入れたって、「でももう一度あの人に会うために歩いたけど、許されないのなら殺していいよ」ってあきらめたって、再殺部隊に「気にしないで誰も悪くないわ」って声を掛けたって(ステーシーはしゃべれない、とされているので聞こえてない)、少女たちはあくまで14~16歳の少女だから「目を背けないで最後まで見て」ってお願いする、すこしの矛盾と潔さが真っ白な衣装を身につける彼女たち(=アイドル) そのものなんです。これやろうと思ったハローのプロデューサーすごいなと見返すたびに思う。

 

 

 

 

 

 

 

Mを中心に書きなぐったらストーリーの話が全くないことに気づいたんですがこのまま逃げます。

白又は、初見がこのステーシーズで、ほんと「この子大丈夫かな」っていう不安定感と危うさで、それがお芝居にいい作用をもたらしてるわけでもなく(いまは上手だと思うよ!)、TRUMPでもブルーノだったので、また末満さんとお仕事してほしいなと思います。でも、推しにTRUMPとかグランギニョルはなんか違う気がする、刀も。

 

推しが出演してる舞台でいちばん好きなのは「ソラオの世界2011」です、ぶっちゃけ推し出演の舞台とほぼほぼ相性悪いです行くけど見るけど買うけど。元推しは舞台はもう「TRUMP」のtruthなんですけど元推しならドラマの「青空の卵」がいちばんです、あれが元推しとの出会い。